開発ストーリー
酸素ガス発生装置Story

Oxygen GasGenerator 酸素ガス発生装置ICXシリーズ

ICXシリーズとして
製品ラインナップを
多角化したICXシリーズ

酸素ガス発生装置は、吸着剤(合成ゼオライト)を使用し、加圧、減圧を繰り返す事により窒素を除去し、高純度の酸素を取り出す装置です。そのため、発生装置というよりは濃縮装置に近いものです。酸素ボンベの代用のほか、魚の養殖場や、農業関連の分野における生産性向上や水質・鮮度の保持などに活用されています。

今回は自社開発製品としてICXシリーズをはじめとしたガス発生装置全般を担当されたOさんにお話を伺いました。

開発の経緯と背景

まず今回の開発の経緯について教えてください。

開発O:まず、酸素ガス発生装置は、空気中の酸素を濃縮する装置です。要は除去装置で、空気中に含まれている窒素や二酸化炭素を取り除くことで濃度90%以上の酸素を濃縮します。

私は物理畑の専門で、最初は真空装置などの研究に従事し、その後はガス分離を35年ほどやっています。ICXシリーズは、私の持っている技術をIBSに残す目的で始めたシリーズです。前職で産業用の酸素ガス発生装置を開発、応用で窒素や二酸化炭素の発生装置も開発しました。このプロジェクトは既存の技術を使用するため、技術開発ではなく商品化開発です。そのため、工業製品として「いかに安く作るか」「生産性・保守性をどう上げるか」がポイントでした。

空気のなかの酸素、窒素など

様々な分野で活用される酸素ガス発生装置

実際の産業分野での活用例を教えてください。

開発O:IBSの酸素ガス発生装置は、さまざまな産業分野で幅広く活用されています。たとえば養殖産業では、生け簀に発生装置から酸素を共有することで生育できる個体数が増え生産性が向上します。農業分野においても温室内や土壌への適切な酸素濃度維持に使用され、生産性を向上させます。

またその他の分野では、製鉄業では鉄鉱石の還元に利いようされ高品質の鉄鋼の生産に重要な役割を果たしますし、化学産業では化学反応の促進や燃焼反応の酸素供給に使用されます。電子産業ではシリコンウェハーの製造や電子部品の正常化に酸素ガスが利用されますし、発電産業では石炭や天然ガスの燃焼において酸素供給が行われ、効率的な発電が可能です。これらは一部の活用例ですが、その他にも多くの分野で採用されています。

医療現場でのガス発生装置利用

今後の展望

この製品のさらなる展望があれば教えてください。

開発O:今後は、製品に使われる各まとまりをユニット化していきたいと考えています。世間的に言えばモジュール化です。電気のユニット、制御のユニットなど各機能ごとにまとまりとすることでいろいろなシリーズへの展開が可能となります。また、お客様への保守対応のときは、必要なユニットだけを送ることでお客様自身が交換でき、保守性やコストを削減することが可能となります。

岡山事業開発室は少人数で回しているため、可能な限りできることはお客さん自身でやってもらおうというのが設計思想です。お客様の「お金と時間」を無駄に使わせないのが技術者としての基本です。原価、生産性、保守性を考慮した設計を心がけ、これからも様々な製品を開発していきたいと思います。

装置のモジュール化

開発担当者
からのコメントStaff

技術者は開発における
「スピード」と「コスト意識」を持て

このICXシリーズは既存技術の商品化開発であり、 スピードとコストを重視しました。 ビジネスとして開発する以上、原価意識を持ち、 その後のシリーズを考慮した開発が求められます。 部品の規格化をし、シリーズを通じて使えるようにするなど 設計思想が大事です。

お客様のご要望で一点ものとして作ってきたものも含め、 今後モデルチェンジの機会にはユニット化を進めていくつもりです。 そうすることで保守に必要な部品のコストや工数を下げ、 いろいろなシリーズを展開していくことを実現しました。

インタビューイメージ

開発担当者プロフィール

パーソナルデータ

株式会社IBS
岡山事業開発室室長O(ICXシリーズ開発担当 2017年入社)

略歴

設計担当として入社し、ICXシリーズなどガス発生装置の多くの製品を開発。
長年にわたり物理分野の開発で真空装置やガス分離に従事。
前職で手掛けた各種ガス発生装置のほか、お客様のご要望で開発したものをIBSで製品化している。また、ベテランの技術者としての若手の育成にも従事している。

「原価、生産性、保守性を考慮した設計」がモットー。

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